Hommage to K -1
「夕桜 城の石崖(イシガケ) 裾濃なる」 草田男
長く寒かった今年の冬も、やっと桜が満開になり、美しい季節へと変わり始めました。
世の中も、桜に寄せる思いを胸に、新しい季節を迎えているこのごろです。

そんな桜の作品を御紹介しようと思います。
昨年のスタジオ作品展「四季ーーー白と色で」の出展作品です。
同じ桜でも、私は夕刻の薄くなり始めた明るさの中で、色淡く、でも影を作り始めた桜が好きです。その雰囲気を端的に表現したこの句を、パーチメントクラフトで制作してみました。

たった一度だけ訪れたことのある、父の故郷松山のお城。大きくはないけれど、品格のあるお城の、おぼろげな記憶の中の石崖を精一杯表現してみました。ドルソ、ライナーなどを表から、裏から、、、と駆使してあります。100年近く前に見たであろう父のイメージを、私の中のイメージと重ねていきました。暮れてゆく春の宵、、、、だんだん濃くなってゆく崖の裾、、、そして、目の前の桜の枝もまた。。。。
桜の儚さと、城壁の堅固さが上手く対比できた作品になったでしょうか。

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オリジナル作品









 


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