「春のうつろいーーー薄暮の辻が花」
3月のマスター・クラスの見本として制作した作品です。
日暮れてきた時間の中の、春の様子を表現してみました。
中央部分には、和服によくつかわれる「辻が花」のような花の連なりを。
右下の斜めの流れのような部分には、雪解け水が斜めになってきた夕日に照らされキラキラと輝きながら小さなさざ波を立てて流れ落ちる様子を。
左上の部分には、昔の和室によくつかわれていた凸凹のあるガラスを通して、庭に咲く花々を見たときの印象を表現してみました。花の形は見えず、その色だけが凸凹の部分に淡く見えている様子がうまく出せているでしょうか。。。グリッド、エンボス、色鉛筆、、、とさまざまに工夫してあります。
彩色には、主に水性色鉛筆を使いました。部分的に、金液を施してありますが、その水分で先に描いた色鉛筆の色が溶け、不思議なテクスチャーとなりました。
バックに合わせたのは、茄子色とミント色の2枚のベルベット・ペーパです。カットの抜きで見える茄子色のペーパーにも色鉛筆で少し色を加えてあります。
この作品は、メンバー先生方の「是非、より多くの方々に見てもらいたい」という御希望で、しばらくの間、Vivienneにて展示させていただいております。御時間が御有りの方には、どうぞ実物を見ていただければ幸甚でございます。
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